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  • 通行人の記憶に刻む!野立て看板の集客効果を最大化する科学的取り組み

通行人の記憶に刻む!野立て看板の集客効果を最大化する科学的取り組み

通行人の記憶に刻む!野立て看板の集客効果を最大化する科学的取り組み


地元の通りを歩いていると、ふと目に留まる看板。その場所を何度か通るたびに、その看板が自然と視界に入り、やがて頭の中にお店の名前やメッセージが刷り込まれるような経験をしたことはありませんか? これは、私たちの記憶に巧みに刻み込まれる「メモリーインプット効果」と呼ばれるものです。看板広告がもたらすこの効果を活用することで、地域での集客が劇的に変わるかもしれません。今回は、そんな野立て看板の魅力と、看板が持つ集客効果の秘密を探ってみましょう。


メモリーインプット効果とは?:2004年発刊「看板の魅力で集客力がupする」(かんき出版)で明らかにした集客理論

通行人の記憶に刻む!野立て看板の集客効果を最大化する科学的取り組み


まず、野立て看板の強みは、その圧倒的な視認性にあります。通りを歩く人、車を運転する人、バスに乗る人。誰もが一瞬でその存在を感じ取ることができるため、効果的な広告手段として長く利用されています。しかし、その効果はただ目立つだけではありません。繰り返し目にすることで自然と記憶に残り、潜在的な顧客の心にお店の存在を印象付けることができるのです。

この効果を裏付けるのが、2004年に発刊された「看板の魅力で集客力がupする」(かんき出版)の中で明らかにされた「メモリーインプット効果」です。これは、日本感性工学会の元理事であるこやままさあき氏が提唱し、現理事である高橋由樹氏が継承・発展させた、野立て看板がもたらす人の記憶への影響の仕組みを、感性工学の立場から解き明かした理論です。ある特定の看板広告を繰り返し目にすることで、その情報が自然と記憶に残る現象は、これまで一部で知られていましたが、この現象を看板設置本数との相関関係から数理的に導きだしたものです。これにより、単に看板を立てるだけでなく、戦略的に配置することで、効果的な集客を実現できることがわかります。例えば、地域の主要な交差点や交通量の多い通りに複数の看板を配置することで、そのお店の存在が潜在意識に深く刻まれ、知らず知らずのうちに顧客の購買意欲を刺激するのです。


集客看板の3段階確率論

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次に注目すべきは、「集客看板の3段階確率論」です。看板が集客装置として機能するためには、単に目立つだけでは不十分です。通行人がその看板を「発見」し、その内容に「魅力」を感じ、最終的に店内に「IN誘導」されるという3つの段階をクリアする必要があります。この各段階における確率を高めることが、看板を効果的な集客ツールに変える鍵となります。

まず、「発見確率」を高めるためには、看板のデザインや設置場所が重要です。視認性の高いカラーや大きなフォント、シンプルでキャッチーなキャッチコピーが目を引きます。そして、設置場所の選定も重要。交差点や信号待ちの車窓から見える位置、走行中の車のドライバーの視野に自然と入ってくる場所など、通行人が自然と目を向けやすい場所を選ぶことで、看板の「発見確率」を上げることができます。

次に、「魅力確率」です。発見されただけでは、通行人は看板の内容に興味を持つとは限りません。ここで重要なのが、看板の内容が通行人の興味を惹くものであること。あるいは、その地域に由来したものを強調した広告であること。たとえば、地元の人々が共感できるメッセージや、地域特有のニーズに応える内容が、看板に魅力を持たせる要素となります。

そして最後に、「IN誘導確率」です。看板が魅力的であっても、それが実際の集客に繋がらなければ意味がありません。看板から店舗への誘導を促すためには、具体的なアクションを呼びかけるメッセージが必要です。例えば、「ここを曲がってすぐ!」「駐車場はこちら」「当ビル2階 入口はこちら」など、明確で具体的な行動を促すフレーズ、または矢印などの指示記号の掲出が効果的です。これにより、通行人は看板に書かれたお店に足を運ぶきっかけを得ることができます。


消費者(通行人)の感性を誘導する「感性工学」の研究

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ここで重要なのが、感性工学の活用です。感性工学とは、人の感性を定量的に分析し、それを集客に結びつける取り組みです。当社の研究によって、多くの学術論文として発表されているこの手法を用いることで、看板のデザインやメッセージが通行人の感性にどのような影響を与えるかを科学的に分析し、効果的な集客看板を作り上げることができます。例えば、どのような色使いやフォントがより印象に残りやすいか、どのようなキャッチコピーが共感を呼ぶかなど、感性工学の視点から看板を設計することで、その効果を最大化することが可能です。

さらに、看板の効果を数値で測定する試みが「看板偏差値」です。これは、看板を一つの主体として考え、通行人が看板の何に注目し、どこにインパクトを感じるかを数理モデルで分析するというものです。日本感性工学会の世界大会でも注目を浴びたこの理論により、看板のデザインや配置がどれほどの集客効果を持つかを客観的に評価することができます。


地域のランドマークとしての野立て看板

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これらの理論と手法を活用することで、野立て看板は単なる広告媒体から、地域での集客を支える「ランドマーク」へと進化します。集客に課題を抱える店舗経営者や小規模事業者にとって、野立て看板は地元での認知度アップと集客効果をもたらす強力なツールとなります。コストパフォーマンスを重視する経営者にとっても、看板の設置は一度の投資で長期的な広告効果を生み出す魅力的な選択肢です。

地元のランドマークを創り、地域の人々に愛される存在となる。そんな未来を、野立て看板が実現してくれるかもしれません。地域に根付いたビジネスを営むあなたのお店が、通行人にとっての「記憶に残る存在」となり、やがて口コミで広がり、集客が増える。その可能性を秘めた野立て看板の魅力に、ぜひ注目してみてください。

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